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01 BrandVision Design 顧客を主語にして体験価値を定義する

Vision、Mission、Valueだけでは体験価値が設計できない

ブランディングの起点となる企業ステイトメントの代表的な項目として、ビジョン、ミッション、バリューがあります。専門家によって各項目の細かい定義や優先度に違いがありますが、企業理念策定の代表的な三項目の意味合いや関係性は概ね以下の様に共通解釈できます。

Vision:企業が普遍的に望む世界像
Mission:Visionの実現のためにその企業が負っている使命
Value:Missionの達成の根拠となる強み・独自の価値

これらはいわば企業自身による企業の自己規定、ゴールを策定しそこからバックキャストして導き出したあるべき自己認識と言って良いでしょう。三つの項目はそれぞれ、未来永劫目指すゴール、中長期的に達成すべきゴール、最適な通過点としての目前のゴール、という時間軸であると言えますし、三つの項目はそれぞれステークホルダー、経営者、社員の視点で語ることができるステイトメントであるとも言えます。
しかし、この従来型の企業ステイトメントには、実は顧客視点によるステイトメントが抜けています。「ブランド=体験」という時代において、とても重要視される顧客観点が、これまでの企業理念策定のアプローチでは包括できていないのです。
この三つのステイトメントはコーポレートビジョンと言われ、すべて企業サイドの視点から語られる理念です。ですから、ビジョン、ミッション、バリューという企業視点のステイトメントのみを起点にブランディングする限り、その取り組みの中から新しい顧客の体験価値を生み出すことは困難です。つまり、企業をブランド駆動型に変革するには、顧客体験価値が設計され創出される企業理念に変革するところから行わなければいけません。それを目指したのがゲットアップアンドデザインのブランドビジョンデザインです。

Scroll ブランディングデザインとコーポレートビジョン

企業のコア能力と顧客の価値観・行動・目的

ゲットアップアンドデザインの5ブランディングソリューションズのコアである「ブランドビジョンデザイン」とは、顧客視点で企業ステイトメントをつくりだすことです。それは以下の様に定義されています。

Brand Vision:顧客が受け取る体験・経験を顧客主語で言語化したもの

ブランドビジョンにおける「顧客」とはブランドターゲットです。そしてそのブランドターゲットが、その企業や製品・サービスを通じて、どんな体験・経験を得るのか、さらにその体験・経験により顧客の中にどんな「自己変化の内面化」が起こるのか。それを明確に言語化して定義することがブランドビジョンデザインです。
ブランドビジョンは、社外向けのキャッチコピーやスローガンとは異なります。ブランドビジョンは、企業が提供しようとする顧客体験価値の言語化です。そして、その達成に向けてすべてのコミュニケーション、ひいてはすべての企業活動が行われていくという意味で、まさしく企業が提供する価値の総体を示すステイトメントです。
「企業や製品・サービスが顧客に提供する体験価値」という概念そのものは決して難解なものではないはずですが、いざ「顧客を主語にして、顧客がブランドから受ける体験・経験の価値を言語化する」ことに取り組んでみると、顧客と企業についての考察を丁寧に積み重ねていく粘り強い思考力が必要であり、容易ではないことが分かります。
ゲットアップアンドデザインはこのブランドビジョンデザインのプロセスをメソッド化しています。そこには二つの検討領域があります。ゲットアップアンドデザインのブランディングはまずこの「企業のコア能力の導出」と「顧客の価値観・行動・目的の導出」という二つのアプローチから始まります。

企業のコア能力と顧客の価値観から導くブランディングデザイン

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