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「田中一光とデザインの前後左右」@21_21 DESIGN SIGHT【展覧会紹介】

東京ミッドタウン・ガーデンの「21_21 DESIGN SIGHT」で行われている、企画展「田中一光とデザインの前後左右」に行ってきました。
1960年代から21世紀まで日本のグラフィックデザインを支え、発展させた田中一光さん。本展覧会は没後10年を迎えた今年、日本の視覚表現の推進者として戦後のデザイン界を牽引してきた同氏の活動の軌跡をたどるというもの。会場には、田中一光さんが仕事の主軸としてきたグラフィックデザイン作品を中心に、映像や図版など膨大な数の作品や資料が展示されていました。

作品展示は大きく4つに分かれていて、
【プロローグ】壁画や木製パネルなどの立体作品
【ギャラリー1】田中氏が装幀を手がけた書籍約70冊と、自身が資料としていたデザイン、アート本21冊の展示。
【ギャラリー2】オリジナルポスター、CIなどのグラフィック作品68点とその資料。
【エピローグ】氏のデザイン思想の流れを汲んだデザイナーたちによる新作展示。

個人的にはギャラリー2がとくに見応えがありました。名作ポスターがどデカく貼り出されているのも圧巻なのですが、併設のガラス張りテーブルに展示された原画や校正紙、制作段階の素材などが特に興味深かったです。「ちぎり」シリーズ(和紙を裂くなどして重ねた色紙に文字を配置した作品)の原画や、有名な「鹿」や「つばき」「植物園」ポスターの切り絵素材などは、ファンにはたまらないのではないでしょうか。また後期の「墨戯」も下絵などを交えて紹介されており堪能できました。
こうして田中一光さんの作品を見て行くと(ほとんどの作品において)文字や図形だけを使ってものすごくシンプルにデザインされています。その極限まで簡略化させた色面構成や、文字の使い方はまさに神がかり的といえるでしょう。時代を経ても色褪せてないというのもすごいところです。

エピローグでは廣村正彰さんによるカラフルなインスタレーションが目を引きました。田中一光さんが色彩選定に携わったという色紙「タント」と、中川ケミカルの「CS(カッティングシート)」を使用したインスタレーションです(右写真:壁にはタント、床にはCSが貼られていました)。ちなみに弊社でもこのCSを仕事で使ったりするのですが、田中一光さんが選定した色なのかと思うと恐縮してしまいます。受付前の販売スペースで、このCSのミニ版も販売されていました。(写真下)

本展覧会は来年の1月20日までとまだまだ期間にも余裕があるので皆さまもぜひ。

左:「田中一光グラフィックアート植物園」ポスター 右:写真左:グラフィックアートの切り絵素材

 
▲販売用のミニカッティングシートは名作ポスターの色みを使った組み合わせになっていました。

 

 

21_21 DESIGN SIGHT 企画展『田中一光とデザインの前後左右』
[会場] 21_21デザインサイト(東京ミッドタウン・ガーデン内)
[会期]2012年9月21日(金)~2013年1月20日(日) 11:00~20:00
[料金]一般:1,000円、大学生:800円、中高生:500円、小学生以下:無料
[休館日] 毎週火曜日(10月30日・12月25日は開館)、年末年始(12月27日~1月3日)
[住所]東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガーデン内
[HP]http://www.2121designsight.jp/program/ikko_tanaka/