• HOME
  • COLUMNS
  • 『仲條正義展:忘れちゃってEASY思い出してCRAZY』@資生堂ギャラリー【展覧会紹介】

広告やデザイン、クリエイティブの情報コラム

特集記事 本の紹介

『仲條正義展:忘れちゃってEASY思い出してCRAZY』@資生堂ギャラリー【展覧会紹介】

遅ればせながら資生堂ギャラリーの企画展「仲條正義展:忘れちゃってEASY思い出してCRAZY」に行ってきました。最終日前日でお盆前ということもあり、かなり人も入っていました。

仲條正義さんは1933年生まれのグラフィックデザイナー(今年79歳)。40年以上にわたった資生堂『花椿』誌のアートディレクションをはじめ、資生堂パーラーのロゴタイプやパッケージデザイン、松屋銀座、スパイラル、東京都現代美術館、細見美術館のCI計画、最近ではNHKのテレビ番組「にほんごであそぼ」のカルタ絵なども手がけ、グラフィック作品を中心に活動してきました。今年はその『花椿』のアートディレクションを辞されたということもあり、今後の展開が注目されるなかでの個展でした。

発表された作品は全部で34点。すべてこの展覧会のために制作した新作のようでバイタリティがあります!シルクスクリーンのようなビビッドな作品群が天井高い壁にどデカく貼り出されていました。
作品のテーマは大きく3つあって、風景をモチーフにした《緑のシリーズ》、オリジナルロゴを使った《赤のシリーズ》、身体の一部をモチーフにした《青のシリーズ》。どれも氏の鋭い感性をいかしたモダンでアヴァンギャルドにブッとんだ世界感で、いちファンとしてひたすら見入ってしまいました。
特に興味深かったのは、赤と青のシリーズ。仲條さんといえば仕事は全て手作業で、コピー機を使って作り上げていくという感じですが、今回はそれに新たな表現(仲條さん流のデジタル表現?)を加えておられました。
《赤のシリーズ》では、手描きの原画を濡らしてにじませる表現。《青のシリーズ》では、出力した原画を揉んでしわをつける表現。どちらもそれをデジカメで複写し仕上げているようです。

図録の冒頭にもこんな言葉が書かれていました。
「グラフィックはきれいにつくるともたない。とことん突き詰めて作りながら、素直に完成した時はあえて壊してみる。壊れ方が新しいセンスになることもある」

本展は、8月12日で終わってしまいましたが、図録は資生堂(または美術書・芸術関係書籍を主に取り扱う書店)から販売されるようです。
日本グラフィックデザイン界の巨匠が描く、感じるグラフィックをぜひ。


『仲條正義展:忘れちゃってEASY思い出してCRAZY』
サイズ:B5横変形
価格:1000円(税込み)