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広告やデザイン、クリエイティブの情報コラム

テクノロジー 本の紹介

『パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則』江渡 浩一郎

建築設計や都市計画において、住んだり暮らしたりする主体の参加を建築のプロセスそのものとして取り込んだアレグザンダー。その思想を継承してIT黎明期に開発手法を体系化したベックやカニンハム、UIの設計に取り組んだアラン・ケイ。彼らの活動がやがて波及的に「Wiki」という仕組みに結実していく。

と書かくとそれまでですが、まったく新しい知的営みにおいて『「定式化のための議論」そのものを体系化するための「議論を定式化する」そのための「定式化のための議論」そのものを…という不断のメタレベルのフィジカルな取り組み』が実践の場で定着してかたちを成していくスリリングさ。とても面白いです。

建築にしろ、開発プログラミングにしろ、Wikiにしろ、不特定多数の構成員が協働し意思決定していく仕組みの科学、とでもいったら本書の有用性を広げすぎでしょうか。

純・文系のわたしにとっての最大の障壁は「表紙のデザイン」だけでした(本書は定評ある「WEB+DB PRESS plus」シリーズの一冊)。本文は行間や詰めなど非常に読みやすくできた本なのに、プログラミング技術情報についてちょっとひやかし気分の野次馬門外漢には、表紙のデザインの威圧感がすごい…。表紙のリデザインなら当社喜んで無償でやりますよ。って、単純にためになって感銘を受けた本のデザインにかかわりたいだけなのですが…。

すべてのクリエイターにお薦めできる“今も更新され続ける歴史物語”です。

『パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)』江渡 浩一郎 著 技術評論社 (2009/7/10)